聖書は、人間はだれでも、神がおられるということがわかると言っています。
まず第一に、どの人にも神を考える心があるという事実から、神がおられることがわかります。世界のどの民族や部族にも必ず何かの宗教があります。どんな人でも本当に困ったり苦しくなったりすると、思わず、「神様、助けてください」と祈る気持ちになります。
これは、人間より偉大な、私たちを助けることができる神がおられることを、私たちが本能的に知っていることの証拠でしょう。そして、人類は一つですから、この一つの人類を創造された神も唯一です。人間を造られた神は、霊的人格神で、心(知性、感情、意志)があり、見たり聞いたり話したりできる、生きて働かれる神です。私たち人間は、神のことばを聴き、神に語りかけ(祈り)、神との交わりを持つことができます。
第二に、自然を見れば神がおられることが分かります。科学も「宇宙には始まりがあった」ことを認めています。宇宙を無から創造し、今もささえておられる方が神です。アインシュタインはじめ数多くの科学者が、宇宙の秩序と自然の不思議を見て、偉大な力と知恵のある神が世界を設計して創造したと考えています。この世界を、宇宙の果てから素粒子のミクロの世界まで一つの自然法則で支配しておられる神は唯一です。この世界を創造された神は、永遠で無限の神、無からすべてを造っていのちを与えられる全能のいのちの神、驚くべき知恵と完全な美の神です。私たちは、この世
第三に、人の道徳心を考えれば、神がおられることが分かります。有名な哲学者カントは「上なる星の世界と内なる道徳律を見れば神の存在は明らかである」と語りました。悪いことをすると良心が責められることや、人類の歴史の中で悪い事が長くは続かない事実などから、神が正しい方で、悪をさばかれるということを知るのです。世界のどこに住んでいる人にも共通した良心の声が聞こえています。人類に共通する一つの良心の働きをお与えになった神は唯一です。人間に道徳心を与えられた唯一の神は、聖なる神、善であり義である神、すべての人間を公平にさばかれる神です。私たちは、聖なる神を畏れ敬い、神が私たちの罪と悪を赦してくださるように、謙遜になって神のあわれみを求めなければなりません。
しかし、私たち人間が神について考えられることや、自然や良心などからわかることは、ほんの少しですし、時々、大きくまちがっています。聖書は、私たちが神を十分に正しく知ることができるように、神ご自身が私たちに与えてくださった神のことばです。また、イエス・キリストは、神のひとり子が人となって、目に見えない神がどのような方か、はっきり見てわかるようにしてくださった方です。
聖書とキリストによって、唯一の真の神は、ご自分が、完全で永遠の愛の神、恵み深い神であることを知らせてくださいました。神は、ご自分のひとり子を私たちの罪の赦しのために十字架で犠牲とされるほどに、私たちを愛して救ってくださいました。また、神は、死から復活されたキリストのように、私たちをも復活させ、神の子どもとして永遠に愛してくださいます。私たちは、この愛の神に導かれて、神と人を愛する人生を歩みます。
世界と私たちの人生を、唯一の神が完全な愛の計画に従って導いておられるということは、なんとすばらしいことでしょう。時には、「どうしてこんなことがあるのだろうか」と思うことが起こりますが、唯一の愛の神のお許しなしには何一つ起こりません。私たちの人生は、刺繍の絵を裏側から見ているようなものです。裏ではいろいろな糸が散り散りになっているようでも、表から見ればすべての糸が美しく織り成されています。私たちにはよく理解できなくても、刺繍の表側におられる神は、私たちの人生という布に、神の愛に満ちた最高で最善の絵を描いておられるのです。
後藤喜良著「キリスト教 ここが聞きたい! Q&A 21」(いのちのことば社)より抜粋
迷っているとき、悩んでいるとき、苦しいとき…。そんなときは、聖書のこの個所を読んでみてください。
⇒ 孤独でさびしい
⇒ 悲しい、慰めがほしい
⇒ へこんで、立ち直れそうもない
⇒ 疲れた
⇒ 失敗できないことが目前に迫っている
⇒ 悪い習慣がなかなかやめられない
⇒ 決断できない
⇒ 健康を害している
⇒ 外見や人目が気になる
⇒ 不安だ。安心したい
⇒ ほしい物が尽きない
⇒ あれこれ心配して眠れない
⇒ 年をとるのが怖い
⇒ 死ぬのが怖い
⇒ 自分は価値がないと感じる
⇒ 人と比べて、自分なんてダメだ
⇒ 人が赦せない
⇒ やってはいけないことをしてしまった
⇒ 人に傷つけられた
⇒ 嫉妬を感じる
⇒ 人を愛したい
⇒ 友だちのことで悩んでいる
⇒ 自分の思い通りにいかない
⇒ ことばで人を傷つけてしまった
⇒ 夫婦関係がぎくしゃくしている
⇒ 子育てに不安を感じる
⇒ 本当に大切なことはなんだろう
⇒ 変わらないものなどあるのだろうか
聖書で語られる神の物語を見て、聞いて、知ってください。
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⇒ イントロダクション
⇒ 第1章:はじめに
⇒ 第2章:選択
⇒ 第3章:死をもたらす病
⇒ 第4章:約束の前ぶれ
⇒ 第5章:祝福となるために
⇒ 第6章:神の約束による民族
⇒ 第7章:神の道を歩むように召される
⇒ 第8章:約束された方
⇒ 第9章:イエスの働き
⇒ 第10章:神の愛と正義が交差する
⇒ 第11章:イエスは復活した
⇒ 第12章:イエスに従う者たち
⇒ エンディング