多くの方が、「福音」のような「教会専門用語」に、とまどいを感じられると思います。ただ、一般ではあまり使われないことばをお聞きになって、「聖書の中には、世の中にはない、何が特別なものがあるのかな」と、お感じにはなりませんか? じつは聖書には、神、愛、真理など、一般に使われるのとはまったく意味が違うことばがたくさんあります。
この「福音」ということばも、一般社会では「良い知らせ、ラッキー!」といったような軽さで、「それは福音だなあ」などと使われます。しかし、聖書の福音は単なる良い知らせではありません。日本語では、神の祝福の音信(知らせ)を意味します。英語ではGOSPEL(ゴスペル)と言い、God-spell 「神の救いの物語」とでも訳せることばです。もともとは、新約聖書が書かれたギリシャ語の「ユーアンゲリオン」ということばで、聞くと驚き、うれしくなって、神を賛美し、おどり出したくなるような、「神からの大きな喜びの良い知らせ」というすばらしいことばです。
これは、ごく簡単に言えば、全世界を創造された天の父である真の神が、私たち罪深い人間を救い、私たちを神のひとり子イエス・キリストと同じような者にしてくださって、永遠にご自分の子どもとして愛し、完全に祝福してくださるということです。
この広大な宇宙が、太陽も月も、そして地球とその中にあるすべてのものが、「私のお父さんのものです」と言えるというだけでも、心弾む良い知らせではありませんか。そのうえ、罪深い人間である私たちが、最も偉大で完全な愛の人であり、この方こそ神の子であると、全世界でほめたたえられている、イエス・キリストと同じような者にされるのですから、これ以上の喜びはないでしょう。
真の神は、私たちがこの世に生きている間だけ、健康や豊かさ、あるいは一時的な幸福で適当に祝福して満足される、小さな愛の神ではありません。神は、私たちを単なる人間としてでなく、ご自分の子どもとし
この愛の神が、神に愛されたり祝福されたりするにはふさわしくない者を、喜んで愛してくださり、神からの永遠の祝福を与えるのにふさわしい者にしてくださるということこそ、イエス・キリストの福音の中心です。
神は最初、私たち人間を神と人との愛の交わりの中で生きることができる者として創造されたのですが、私たち人間のほうが自分中心になり、神との間でも他の人との間でも本当の愛の変わりを持てない罪人になってしまいました。しかし、愛の神は絶対にあきらめません。きよく正しい神として、私たちを愛するために邪魔になる私たちの罪を、キリストの十字架の身代わりの死によって、すべて赦して取り除かれました。さらに神は、イエス・キリストに与えられたのと同じ神の子どもの霊(聖霊)を、私たちにも与えてくださり、神の子どもとして新しく生まれ変わらせ、聖霊によって、神と人を愛することができる者に造り変えてくださるのです。
やがて神は、イエス・キリストのように、私たちを栄光の神の子どもの姿に復活させ、永遠に、完全に、ご自分の愛する子どもとして祝福してくださいます。しかも、この神の驚くべき祝福には、何の行ないや代価も必要がないのです。ただ一方的な神の恵みによって、だれでも、この神の愛とキリストによる救いを事実として信じ受け入れる者に与えられるというのです。これが神の福音です!
今、あなたのところに、「福音の宅配便」で、神からの救いのプレゼントが届いています。このプレゼントの中身は、神の永遠の愛と真理、すべての罪の赦し、神との平和、神と人を愛する自由、神の子どもの身分、新しい人生、神の国(教会)の市民権、イエス・キリストに似た者に変えられる恵み、永遠のいのちの祝福などなど、大変豊かなすばらしいものです。この驚くべき神の救いのワンパック・プレゼントは、代金をすでにイエス・キリストが支払われましたから、まったく無料です。だれでもただ神に感謝して、受け取ればよいのです。あなたも、どうぞ、あなたの名前が書いてあるこの神の恵みのプレゼントをお受け取りになってください。「神の下さる賜物(プレゼント)は、私たちの主キリスト・イエスにある永遠のいのちです。」(ローマ人への手紙6章23節)。
後藤喜良著「キリスト教 ここが聞きたい! Q&A 21」(いのちのことば社)より抜粋
迷っているとき、悩んでいるとき、苦しいとき…。そんなときは、聖書のこの個所を読んでみてください。
⇒ 孤独でさびしい
⇒ 悲しい、慰めがほしい
⇒ へこんで、立ち直れそうもない
⇒ 疲れた
⇒ 失敗できないことが目前に迫っている
⇒ 悪い習慣がなかなかやめられない
⇒ 決断できない
⇒ 健康を害している
⇒ 外見や人目が気になる
⇒ 不安だ。安心したい
⇒ ほしい物が尽きない
⇒ あれこれ心配して眠れない
⇒ 年をとるのが怖い
⇒ 死ぬのが怖い
⇒ 自分は価値がないと感じる
⇒ 人と比べて、自分なんてダメだ
⇒ 人が赦せない
⇒ やってはいけないことをしてしまった
⇒ 人に傷つけられた
⇒ 嫉妬を感じる
⇒ 人を愛したい
⇒ 友だちのことで悩んでいる
⇒ 自分の思い通りにいかない
⇒ ことばで人を傷つけてしまった
⇒ 夫婦関係がぎくしゃくしている
⇒ 子育てに不安を感じる
⇒ 本当に大切なことはなんだろう
⇒ 変わらないものなどあるのだろうか
聖書で語られる神の物語を見て、聞いて、知ってください。
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⇒ イントロダクション
⇒ 第1章:はじめに
⇒ 第2章:選択
⇒ 第3章:死をもたらす病
⇒ 第4章:約束の前ぶれ
⇒ 第5章:祝福となるために
⇒ 第6章:神の約束による民族
⇒ 第7章:神の道を歩むように召される
⇒ 第8章:約束された方
⇒ 第9章:イエスの働き
⇒ 第10章:神の愛と正義が交差する
⇒ 第11章:イエスは復活した
⇒ 第12章:イエスに従う者たち
⇒ エンディング