クリスチャンについても、多くの人々はそれぞれ自分なりのイメージを持っているのではないでしょうか。そして自分のイメージに合わないクリスチャンを見ると、「あれでもクリスチャンか」(別名「でもクリ」)と思い、自分のイメージどおりのクリスチャンがいると「これこそクリスチャン」(別名「こそクリ」)と評価するわけです。私自身も教会に行き始めたばかりのころは、クリスチャンは「まじめでやさしい人」というイメージを持っていて、他の教会員を「でもクリ」と「こそクリ」に区別していました。
聖書の中には、クリスチャンと教会についてのバラエティーに富んだイメージがあります。
クリスチャンは天地創造の「神の子ども」で、教会は父なる神を中心とする神の家族です。クリスチャンは罪深い人間でありながら、神の恵みによって永遠の神の子どもとされた人であり、神の御子であるキリストに似た者となることを目標に、子どもが大きくなるように少しずつ成長している人です。教会には、まだ幼い神の子どもも、成人してキリストの姿に近づいている神の子どももいるのです。
また、聖書では、教会はキリストの体で、クリスチャンは「キリストの手足」と言われています。クリスチャンはキリストの手足として、神から与えられた知恵や能力を生かして、神と人々に奉仕する人です。奉仕者というクリスチャンのイメージは、教会の中でよく用いられているイメージです。
クリスチャンはキリストの「弟子」です。クリスチャンは、最高の教師であるキリストの心とことばと行ないに見ならう人です。聖書を学び従うキリストの弟子というイメージは、多くの人々が持っているでしょう。
さらにまたクリスチャンは、神を礼拝して、多くの人々に神の祝福が与えられるように祈る「祭司」でもあります。礼拝者や祈る人としてのイメージはあまり一般的ではありませんが、聖書の中では大変重要なクリスチャンの姿です。
「地の塩」と「世の光」というイメージも対照的なイメージです。どの教会にも、静かで目立たないけれども周囲に良い影響を与える「塩」のようなクリスチャンも大勢いますし、明るく輝く「光」のようなクリスチャンもたくさんいるのです。
他にも聖書では、全世界から集められた「神の国(教会)の国民」、豊かな愛の実を結ぶ「ぶどうの木の枝」、神の聖霊が心の中に住んでおられる「聖なる神殿」等、多種多様なクリスチャンのイメージが語られています。
どうか、あなたも、自分の持っているイメージだけで、自分と他のクリスチャン、自分の所属教会と他の教会を、評価したり比較したりないようにしてください。
聖書の中に記されているクリスチャンのイメージすべてを完全に満たすまでに成長している人は一人もいませんが、どのクリスチャンも聖書的なクリスチャンのイメージを必ず持っている、ちゃんとしたクリスチャン(別名「ちゃんクリ」)なのですから。クリスチャンはみんなで、聖書的なクリスチャンのイメージの全体を十分に表現しているのです。あなたはあなたらしい「ちゃんクリ」として成長してください。
教会についても、聖書は多種多様なイメージを記しています。神の家族として愛し合う教会、みなが熱心に奉仕するキリストの体、聖書を学び従うキリストの弟子の群れ、絶えず祈る祭司の集まり、神の栄光のために戦う軍隊、良い羊飼いであるキリストの羊の群れ、キリストを純粋に愛するキリストの花嫁等々です。
聖書が教えているこれらの教会のイメージすべてを十分に持っている教会は一つもありませんが、どの教会も「でもチャ(チャーチ=教会)」でもなければ「こそチャ」でもありません。どんな教会も、聖書的な教会のイメージのどこかで必ず成長している、それぞれに特色のある「ちゃんチャ」なのです。教会は世界の教会全部で、聖書的な教会のイメージの全体を十分に表現しているのです。あなたも、あなたの所属教会の成長しているところを感謝し、まだ十分に成長していないところも、成長できるように祈ってください。
後藤喜良著「キリスト教 ここが聞きたい! Q&A 21」(いのちのことば社)より抜粋
迷っているとき、悩んでいるとき、苦しいとき…。そんなときは、聖書のこの個所を読んでみてください。
⇒ 孤独でさびしい
⇒ 悲しい、慰めがほしい
⇒ へこんで、立ち直れそうもない
⇒ 疲れた
⇒ 失敗できないことが目前に迫っている
⇒ 悪い習慣がなかなかやめられない
⇒ 決断できない
⇒ 健康を害している
⇒ 外見や人目が気になる
⇒ 不安だ。安心したい
⇒ ほしい物が尽きない
⇒ あれこれ心配して眠れない
⇒ 年をとるのが怖い
⇒ 死ぬのが怖い
⇒ 自分は価値がないと感じる
⇒ 人と比べて、自分なんてダメだ
⇒ 人が赦せない
⇒ やってはいけないことをしてしまった
⇒ 人に傷つけられた
⇒ 嫉妬を感じる
⇒ 人を愛したい
⇒ 友だちのことで悩んでいる
⇒ 自分の思い通りにいかない
⇒ ことばで人を傷つけてしまった
⇒ 夫婦関係がぎくしゃくしている
⇒ 子育てに不安を感じる
⇒ 本当に大切なことはなんだろう
⇒ 変わらないものなどあるのだろうか
聖書で語られる神の物語を見て、聞いて、知ってください。
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⇒ イントロダクション
⇒ 第1章:はじめに
⇒ 第2章:選択
⇒ 第3章:死をもたらす病
⇒ 第4章:約束の前ぶれ
⇒ 第5章:祝福となるために
⇒ 第6章:神の約束による民族
⇒ 第7章:神の道を歩むように召される
⇒ 第8章:約束された方
⇒ 第9章:イエスの働き
⇒ 第10章:神の愛と正義が交差する
⇒ 第11章:イエスは復活した
⇒ 第12章:イエスに従う者たち
⇒ エンディング