そこで、この質問にも、「ヤイン」とお答えするほかありません。確かに「信じるだけで救われる」のですが、たれと何をどう信じるかが問題だからです。ある意味で、救われることは簡単なことのようですが、罪深い私達が救われるのは、真の神のとても大きなお働きがあってのことです。もちろん、私たちのりっぱな行ないによるのではなく、信じるだけで天国に行けます。しかし、天国で永遠に生きる人は神に本当に喜ばれる人だけなのです。
真の神の救いとは、聖であり愛である神と、神の子どもとされた人々とが、永遠に罪のないきよい神の国で、真実で完全な愛の交わりの中に生きることです。決して、自分だけが多くの祝福の中で、いつまでも幸せに生きるということではありません。
考えてみてください。「私は神が永遠のいのちを与えてくれるなら、神を信じてもいいけれど、神を愛して従うつもりはない」と言う人が、神の国で生きることができるでしょうか?自分の幸福を先に考えて、他の人を大切にしない人たちばかりがいるなら、そこはもう、愛と平和、喜びと祝福に満ちあふれた天国ではありません。
神の国で生きるのにふさわしい人とは、罪が一つもないというだけの人でなく、「心を尽くし、思いを尽くし、知性を尽くし、力を尽くして、あなたの神である主を愛せよ」と、「あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ」という、最も大切な神の命令(マルコの福音書12章30~31節)を、いつも完全に行うことができる人です。
もうおわりですね。結局、イエス・キリストのような人だけが永遠の神の国に入ることができるのです。そして事実、神はキリストを復活させ、神の国に迎えられました。
どうでしょう、あなたは聖書の神の命令を全部行なう罪のない人になれますか?あなたは自分で努力すればキリストのような愛の人になれると思いますか?いつでも心から神を愛し、隣人を自分のように愛して生きることができますか?私たちはみな罪深
ですから、私たちはまず、神と隣人と私たちとが心から愛し合う、愛の神の永遠の国で生きることが本当の救いであることを認めましょう。そして、神が「行ない」によってではなく、「恵み」によって、この本当の救いを与えてくださることを信じましょう。
第二に、自分が神の前に罪深い自己中心な人間であり、神のみことばに逆らって生きていることを認めましょう。そして、愛の神が、私たちのすべての罪を、キリストの十字架の恵みによってすでに赦していてくださることをい信じ、神に感謝しましょう。
第三に、自分を、神と人を心から愛せる、神の国にふさわしい者に造り変えてくださるように、神に願いましょう。この世の人生では、いのちを捨てて敵をも愛するキリストのような完全な愛の人にはなれませんが、聖書は私たちを、豊かな愛の実を結ぶ「小さなキリスト」として成長させてくださいます。
第四に、自分の欲望や自分中心な考えによる生き方を捨てて、神のみこころとみことばによって生きる新しい生き方を身につける歩みをしましょう。生まれつき持っている罪の性質(原罪)をなくすことではなく、神から与えられた神の子どもの性質を育て、神の子どもらしくなっていくことに励みましょう。
第五に、神がキリストを死の中から復活させられたように、私たちをも永遠のいのちと体を持ったキリストのような栄光の姿へと復活させてくださることを信じましょう。神が聖霊によって、私たちの罪の性質(原罪)を取り除き、キリストに似た者、完全な愛の人に完成してくださって、私たちを愛の神の永遠の国に迎え入れてくださるのです。
真の神が、私たちをイエス・キリストのように神と人、敵をも愛する者に造り変え、永遠の神の国で、愛と祝福の中に生かしてくださるという驚くべき救い。これは、自分の罪深さと弱さを認め、三位一体の神が必ず救ってくださると信じるほかない救いなのです。
後藤喜良著「キリスト教 ここが聞きたい! Q&A 21」(いのちのことば社)より抜粋
迷っているとき、悩んでいるとき、苦しいとき…。そんなときは、聖書のこの個所を読んでみてください。
⇒ 孤独でさびしい
⇒ 悲しい、慰めがほしい
⇒ へこんで、立ち直れそうもない
⇒ 疲れた
⇒ 失敗できないことが目前に迫っている
⇒ 悪い習慣がなかなかやめられない
⇒ 決断できない
⇒ 健康を害している
⇒ 外見や人目が気になる
⇒ 不安だ。安心したい
⇒ ほしい物が尽きない
⇒ あれこれ心配して眠れない
⇒ 年をとるのが怖い
⇒ 死ぬのが怖い
⇒ 自分は価値がないと感じる
⇒ 人と比べて、自分なんてダメだ
⇒ 人が赦せない
⇒ やってはいけないことをしてしまった
⇒ 人に傷つけられた
⇒ 嫉妬を感じる
⇒ 人を愛したい
⇒ 友だちのことで悩んでいる
⇒ 自分の思い通りにいかない
⇒ ことばで人を傷つけてしまった
⇒ 夫婦関係がぎくしゃくしている
⇒ 子育てに不安を感じる
⇒ 本当に大切なことはなんだろう
⇒ 変わらないものなどあるのだろうか
聖書で語られる神の物語を見て、聞いて、知ってください。
© Mars Hill Productions
⇒ イントロダクション
⇒ 第1章:はじめに
⇒ 第2章:選択
⇒ 第3章:死をもたらす病
⇒ 第4章:約束の前ぶれ
⇒ 第5章:祝福となるために
⇒ 第6章:神の約束による民族
⇒ 第7章:神の道を歩むように召される
⇒ 第8章:約束された方
⇒ 第9章:イエスの働き
⇒ 第10章:神の愛と正義が交差する
⇒ 第11章:イエスは復活した
⇒ 第12章:イエスに従う者たち
⇒ エンディング